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20220205 オオゴリョウ・・・の由来を探る [丹沢検定]

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丹澤をディープに歩いていると、いろいろと気になる事が増えて
頭を悩ませます

その多くはネットの情報や、書物、新聞記事等を調べると解決される
のですが、それらですべてが解決されるとは限りません

M氏が特に気になっていたのが「オオゴリョウ沢」の名の由来です。
最近ひょんなことからその名の由来が判明、
喉につかえた小骨が一本取れて、少しだけスッキリといたしました・・・
「オオゴリョウ沢」とは、早戸川の上流
大滝沢と本谷沢の出合から少し下った地点に流れ込んでいる支流で
ごく一部の丹沢マニアにしか認知されていない小さな沢ですが
遡行してみると意外や意外、結構いけてる沢であります

問題の沢名ですが
「オオゴリョウ沢」・・・カタカナ表記だとイメージがわきませんね
M氏は当初
①大御料沢 ②大御陵沢 ③大五両沢 ④大御霊沢 
⑤ゴーロ沢転じてゴリョウ

程度に考えていたのですが全く違っていましたね、面目ない

実はオオゴリョウ沢の出合、対岸には以前記事にした事もある
「謎の神社」が建立されています。
この神社、位置的にオオゴリョウ沢に対峙している様で関連性を疑って
いたのですが結局はわからずじまいです
神社との関連性で、特に④の説は信憑性があると睨んでいたのですが
見当違いでした


前置きが長くなてしまいましたが、勿体ぶったわけでは有りません
発表します・・・沢名は

・・・「大虹梁沢(オオゴリョウサワ)」・・・
と言うのだそうです

実は本谷沢と中ノ沢界尾根、通称「白馬尾根」由来を調べていたところ
偶然以下の資料に辿り着きました

※出典
滝波章弘氏 「丹沢・鳥屋の冬の風物詩」
         -ヒノキ植林とブナ再生の狭間の雪の絵模様-
この資料は
本谷沢と中ノ沢界尾根が何時のころから「白馬尾根」と呼ばれたのかを
考証する貴重な資料なのですが、この中に「オオゴリョウ沢」の下りが
出てきます

詳しくはこの資料を読んでいただければ一目瞭然、
ネットで検索すれば資料が閲覧できますのでここでは簡単に説明します



明治の初め京都の東本願寺御影堂、阿弥陀堂修復の為の用材を全国に
探していたところ、鳥屋村に目が付けられた
その際に蛭ヶ岳に繋がる尾根の一角に巨大な欅の群生を発見した
(その時の報告書が残っているらしい)
その後「二番虹梁」用に欅の巨材が切り出された・・・

「虹梁」とは寺社建築の大屋根を支える大きな梁の事で
虹の様にアーチ状に反った梁の事だそうです
よみは「こうりょう」転じて「ごりょう」となったと思われるのですが
その区域は現在の「白馬」の現れる伐採地の下方で
その辺りの区域を鳥屋村の人々は、用材を採った地として
「オオゴリョウ」と呼んでいた様であります

タイトルなし.jpg
【 国土地理院地図から引用 】


以上が「大虹梁沢(オオゴリョウサワ)」の名の由来です

これで一件落着ですが
そうなるとあの「謎の神社」の事がものすごく気になります
場所が場所だけに
神社の名前/由来・・・誰かご存じないですかね?


そのほかにも未解決の謎の代表格が以下の項目です

1) 玄倉川、ユーシン・白装束の二人の慰霊碑の謎
2) ヘビ小屋沢・板小屋沢界尾根 山神経路の謎の石碑
3) 箒杉沢源頭部・早戸川乗越下部の謎の標柱
4) 世附、地蔵沢右岸径路の謎
5) 円山木沢の「増槽」の謎

興味が尽きませんが解決の糸口は有りません・・・残念



追伸
あっ!!そういえば
「馬草山北西尾根・歌舞伎茶屋沢右岸尾根の謎の構造物」
ひょんな事から解決いたしました
詳しくは「イガイガの丹沢放浪記」のコメント欄をご参照
願います
これはスッキリ!!


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