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20160903 丹沢に眠る英霊に捧ぐ [丹澤探索]


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丹沢の山中をを歩いていると様々な遺物に出くわします

林業用のワイヤ、ウィンチ、小屋跡、鍋釜、茶碗、一升瓶
こう言った物は過去の林業盛んなりし頃の遺物で丹沢山中いたる所で目にします
炭焼き窯などもその類で、山が人々の生活を支えていた証でもあります


そんな山中で見かける遺物の一つに航空機の残骸があります
戦中から戦後数年の間に丹沢山中に墜落した航空機の残骸です
通常は墜落地点が特定されると、御遺体の収容を含めて機体は全て回収される様ですが
山岳航空機事故の場合、飛散も広範囲、場所も険しく回収されずに現場に残される
残骸も多いのかも知れません


一般的な登山ではこの様な残骸には滅多に遭遇する事はありません、しかし
丹沢の山中を隈なく歩く事を生き甲斐にしている一部、極少数のマニアの間では
周知の事実として語られています



丹沢山中では有名なキュウハ沢の墜落機のエンジンもその一つですが
元々何処が墜落現場なのか?機種は?何時?・・・等々
よく判らない事が多々あります

エンジンは二箇所に残っていて一基はキュウハ沢出合から少し登った堰堤下左岸の段丘部
もう一基は更に上流、キュウハ大滝を登って二段の滝が聳える直下です

下流のエンジンは人の手によって堰堤の袂迄運ばれたと言われていますが
一体何処から運ばれたのか?確かな情報は聞いた事が有りませんし
上流のエンジンにしても、元々其処に有ったのか?または上流から流れて来たのか?
そもそも、この二基のエンジンは同一機の物なのか?疑問は尽きません

数ヶ月前の事ですが、イガイガ師がキュウハ沢のとある所で、在る物を発見した
との報告がありました(コチラ)



丹沢の山中には、未だ人目に触れぬ所に日米双方の英霊が眠っています
そんな痕跡に慰霊する山歩きに行って来ました




残念ながら上のエンジンはすっかり埋まってしまいました、水量も多く手出しできません
周辺の情況も数日前の豪雨の影響でしょうか?すっかり変わってしまいました
残念ながらここは諦め、後ろ髪を惹かれる思いで上流部の探索へと切り替えます


そしてコチラです
一見して航空機の主脚ダンパー部品である事がわかりますが、それ以上のことは
知識が無く判りません、国産なのか外国産か?その辺の判断もつきません



【  主脚でしょうか 】
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【  支持部です 】
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【  かなり大きいです 】
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【  BRGは原型が残ってます 】
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【  掘り起こすことは出来ませんでした 】
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かなり錆びている部分も有りますが
メッキ部分やボルトの回り止め用ワイヤが綺麗に残っているのを見るとそんなに
古い物とは思えません

円錐コロBRGに刻印か表示でも残っていればと確認しましたが
錆で確認できませんでした
色々と観察したのですが、素性が判る様な特徴はありませんでした




【  SUSの針金はボルトの回り止めです 】
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【  円錐コロ 】
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【  メッキも綺麗に残ってます 】
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蛭ヶ岳の斜面でも同様の部品(コチラ)を発見しましたが明らかに今回の物が大きく
構造も違います、機種的には大型の航空機ではないかと思います
どちらかと言えば棚沢出合で発見した部品(コチラ)に近い様にも思いますが確証は有りません
航空機の事故の場合高高度で空中分解すれば広範囲に部品が散乱する事も考えられます
もしかすると棚沢の残骸と同一機・・・なんて事も考えられなくは無いかなと思ってしまいます



【  大型です 】
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【  BRGから解る事も有るのではないか 】
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【  ライナーの素材は? 真鍮かな? 】
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【  発見者です 】
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下流のエンジンとは違う機体、米軍の輸送機の部品ではないかと思いますが
あくまでも想像です

その筋のマニアの方ならもしかするとこの写真で機種を特定できるのかもしれませんので
その時はご一報下さればと思います



ここに眠る英霊達は僕の祖父の世代の人達です
そんな遠い過去では有りません・・・・


残った時間で周辺を少し探しましたが発見は有りませんでした
この部品が何処から来た物なのか興味が尽きない所ですが
周辺にまだまだ色々な物が有るかもしれませんね、もう少し探してみたいと思います
・・・合掌


お付き合い有難うございました



・・・PS・・・・

最近PCの調子がよく有りません
そこで!!これを機会に一新することにしました
つきましてはあたらしいPCが安定するまで暫くは記事のアップが出来ません

山歩きをやめたわけでは有りませんし、ましてや遭難したわけでもないので
心配ご無用です

暫くはご容赦下さいませ


・・・・M氏より・・・






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コメント 3

鈴木

初めまして。
東京の鈴木と申します。

アルパインクライミングを中心に活動しており、時折こうした遺構に出会うので、学術的に調べたりしています。過去に何度か学会などで取り上げられたこともあります。

こちらのキュウハ沢についても先日訪れ、下部のエンジンが部品のサイズなどから空冷複列星型18気筒のハ45誉であることを特定できました。

こちらの主脚についても是非調べたいのですが(現在は埋没しているようですが)、場所などを教えて頂くことは可能でしょうか?
キュウハ沢の本流筋であれば標高を教えて頂ければ、それた場所であれば地図にプロットして頂ければ幸いです。

是非機種や機体を特定して、遺族までたどり着ければと思います。

私のメールアドレスは
sunnyday8849jp@gmail.com
になります。

お手数をお掛けしますが、どうぞ宜しくお願い致します。

鈴木
by 鈴木 (2023-10-10 18:55) 

鈴木

初めまして。
東京の鈴木と申します。

こちらの件で伺わせて頂きたいことがあります。
お手数ですが、下記アドレスまでご連絡を頂けないでしょうか?

宜しくお願い致します。

sunnyday8849jp@gmail.com
by 鈴木 (2023-10-10 18:58) 

I原

始めましてM氏様
昨日こちらの主脚を見てまいりました。
存在はこちらのブログのお陰で知ってましたが、全くの偶然に発見に至りました。
この写真の頃より埋没が進み、露出してるのが主軸のみの状態になってました。
何とか掘り起こそうとしましたが、手では限界があり今度はスコップを持って行こうと思います。
またイクキカイガありましたら、行ってあげて下さい。
by I原 (2024-04-20 12:21) 

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