20170708 三ノ沢から二ノ沢・・・遺構を辿る [丹澤探索]
・・・丹沢の西の果て
沢は穏やかで涼しく
古の遺構に目を魅かれ仿ふ・・・
最近何かと話題な・・・「最果ての地」
そこにいろいろな遺構が眠っているという事実は
諸先輩方のブログ記事でご存じのとおりです
遅まきながらM氏としても
・・・・「見てからでないと語れない」と言う事で
とりあえず一通り見てみましょう
三国峠P【6:48】-P1069【7:38】-三ノ沢【7:54】
-三ノ沢出合【9:05】-山神様【10:12】-二ノ沢上流管理道【11:50】
-三国峠P【12:43】
折角こんな遠くまで足を延ばすので行程は欲張ります
三ノ沢の下の堰堤目指してP1069から東へ下降
三ノ沢の良い所はこの堰堤から下流だと言うのはリサーチ済み
滑が奇麗だと言われていますが期待以上の渓相です
M氏が思うに三ノ沢は降って楽しい沢ではないのかと思います
傾斜は穏やかで滑が続き、滝場は容易に巻け、倒木も少ない
所々深い淵もありますが濡れることを厭わない方にはそれもまた良し
のんびりと降って癒されますね
水ノ木幹線林道に上がり三ノ沢歩道の入口から三ノ沢歩道の
序盤を確認します
歩道は沢床から10M程の高みに付けられています
最初はかなりはっきりとした踏み痕が続きますが崩壊個所も多く
最後まで辿るのは困難そうです、戻って歩道入口の高みに残る
造林小屋の痕らしい地点を細かく探索した後、二ノ沢、三ノ沢の
合流地点に残る「パルプ工場」跡ではないかと思われる遺構を
訪れます
【 三ノ沢歩道の踏み痕 】
【 造林小屋後跡の釜 】
【 山神様の社にも見えるが・・・ 】
【 煙突の先っぽに付いてるやつか? 】
【 みんな酒好き!! 】
イガイガさんによる、パルプ工場では?と思われる場所には
煉瓦作りの釜や、コンクリート製の貯水槽など興味深い遺構が
そのまま残っています、何をしていた場所かの明確な証拠は
見つける事が出来ませんでした
一つ、手掛かりになりそうな物がトップの写真
多分耐火煉瓦だと思うのですが、ネットで調べても
同様の物は見つけられませんでした・・・残念
煉瓦マニアの方が見ていましたら情報をお願いします
【 苔むす石積 】
【 コンクリートの遺構 】
【 大掛かりな施設ですね 】
【 釜場 】
【 煉瓦積み 】
【 釜の内部 】
林道を登り山神様にお参りします
この場所も何かと曰く有りげな所で、色々な物が散乱していますが
特に心を惹かれる様な物は有りませんでした
【 山神様への参道 】
林道を少し戻ると、右手下方にコンクリートの構造物が見えますが
これは間違いなく水力発電設備ですね
大棚沢の発電設備と同様の構造です
林道のすぐキワに送水桝が有り角度を変えて流れ落ちます
水は二ノ沢から引かれている筈ですが送水管は見つかりませんでした
【 林道脇の送水枡 】
【 下部の枡へと流れ落ちます 】
【 此処に水車が設置されていたのか 】
そのまま二ノ沢を遡ります
林道を越えて進むと右岸には生活の痕が生々しく残っています
貯水枡や送水管、多分発電用ではなく生活用水の枡ではないでしょうか
【 送水管 】
【 タイル張りのカマド 】
【 貯水槽か?風呂かな? 】
【 貯水枡 】
【 沢沿いに残る送水パイプ 】
【 生活用水の貯水枡でしょうか? 】
【 送水管は堰堤で行き止まり 】
上流に行くにつれ倒木が多くなります
沢から離れて小尾根に乗ると鉄塔巡視路と合流します
そのまま小尾根を辿れば最短で帰れるのですが、この道がどの様に
続いているのか興味があり遠回りですが辿る事にしましたが
これがなかなか良い道でした
【 良い所も有るのですが 】
【 二ノ沢歩道の痕跡 】
【 巡視路 】
【 古い径路の使いまわしかな? 】
【 視界が開けて・・・暑い 】
【 周辺図 】
早く帰りたかったのでかなり足早に歩きましたがそれでも
内容が濃い探索になりました
遺構にしろ径路にしろまだまだ未知のエリアで楽しめそうです
【 今日のコース 】
2017-07-09 07:35
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さっそくお疲れさまでした。
三ノ沢の造林小屋跡には気がつきませんでしたが、
8枚目、9枚目の写真は五右衛門風呂の釜のようです。
二ノ沢遺構は、最上段の煉瓦造りの窯場(16枚目、17枚目)
で煮込んだチップ材を順繰りに下の段に流し、
使用した苛性ソーダを最後の石積みの枡で地中に浸透させ、
排水していたようです。
29枚目写真は、外トイレだと思います。
いずれ、チームMIで調査しましょう。
MI(M & igaiga, Mission Imposible )
by イガイガ (2017-07-10 06:52)
写真の中のいくつかは、歩きながらチラチラと目にした物もあるのですが・・・史実的な知識が無い悲しさで、その重要性に全く気が付きませんでした。
こうやって筋道立てて探っていくと面白いもんですね。なるほど・・・水力発電ねぇ。パルプ工場ねぇ・・・エッ!苛性ソーダを垂れ流していたって事ですか!?
この辺の沢の源頭部に巨大な堰堤をいくつも築いたわけも、なんとなくわかりました。
チームMIの今後の調査発表を楽しみにしています。
あと、この辺に張り巡らされている経路痕の全容解明も!
by shiro (2017-07-10 17:29)
下から3枚目の写真は、二ノ沢上流を横切っている径路をたどって、
2575一ノ沢との中間尾根にたどり着いたところの写真だと思います。
まさにこれが、明神歩道の使いまわしの巡視路で、
本来ならここから尾根筋に上がらず、尾根を回り込んで
一ノ沢右岸沿いに続く径路をたどって明神峠に至っていました。
今はだいぶ崩壊して歩きにくいですが、この径路を知っていると、
明神峠や三国峠の周辺で遊んだあとの帰りルートが、
取りやすくなります。
by イガイガ (2017-07-10 19:43)
↑ 上記“2575”、何だか知らないけど入っちゃった。
無視(#^^#)
by イガイガ (2017-07-10 19:46)
イガイガさんの綿密な調査
何時も頭が下がります
五右衛門風呂の釜ってやつですが
人が入るには小さすぎるので、煮炊き用の
釜だと思うんですが
いずれにしても。現地で共同調査楽しみですね
まだまだ色々と出てきそうですし
by M氏 (2017-07-11 07:19)
shiroさんもこの辺が興味あるみたいですね
径路についてはイガイガさんがかなり詳しく
歩いているのでそちらが参考になります
明神歩道、鉄塔巡視路、沢歩道
全容解明なんておこがましくて言えませんが
隅々ま歩き回りたいエリアです
by M氏 (2017-07-11 07:25)