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20170226 大平伝導径路と鳥屋鐘沢径路を繋ぐ [古道探索]



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【 国土地理院 明治25年蛭嶽 1/20000 】



「早戸川グレート・トラバース」
・・・・・・何時かやろうと思っていた企画です

奥野林道から大平伝導径路・鳥屋鐘沢径路を繋いで歩く

      ・・・少々大袈裟では有りますが





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【 国土地理院 昭和7年鳥屋 1/25000 】




松茸山P【6:20】-早戸川下降【7:38】-大平【8:31】-間子小屋【8:50】-伝導山神【10:21】-観光センター【10:45】-鳥屋鐘沢【11:41】
-松茸山P【13:15】




たいそうなネーミングの割には実際のコースは至ってシンプル
2本の径路を繋いで歩くだけです
本来なら鳥屋、荒井を起点に奥野林道から進むべきコースですが
(M氏の思いとしては)
最近体力、気力不足のM氏としてはコースが長すぎますし無駄な
林道歩きが長くなります、出来るだけ無駄な所を省きたいのと体力
を考えて・・・

スタートは松茸山Pにしました
先ずは六百沢山神様に法面下から仰ぎ見て御挨拶、林道を歩き始めます
ゲートは相変わらず閉じたままですが、三日月橋までの路上、路肩は
綺麗に掃除され、落石などが取り除かれて歩き易くなっています
・・・早く一般に開放されれば良いのですが



【 補修されましたが入口は閉鎖されています 】
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【 下からですが 】
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【 小電力水力発電所建設だそうです 】
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【 奇麗に清掃されています 】
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【 水場はもう使えないのでしょうか?美味しいだけに残念 】
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奥野林道に何処から上がろうかと思案しながら歩きますが
今一そそられる場所が無く、結局何の工夫やアイデアも無く
旧登山道の下降地点から早戸川に降ります

水量によっては早戸川を渡渉するのにてこずるのですが今日は水量も
少なく流れは穏やかです
おまけにこんな橋まで掛かっていて至れり尽くせりです



【 道標もかろうじて残っています 】
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【 意外や・・・整備されていますね 】
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【 至れり尽くせり 】
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このまま径路で登るのもなんとなくつまらないので少し下流側に歩いて
井戸沢から入ります
なんとなく径路感が残っているのは上部に連なる堰堤の工事道かと
思いましたが、炭焼きの窯跡が残っているのを見ると古い仕事道の様です

右岸から流れ落ちる2段15M程の滝は細い水流ですがそこそこ
見栄えがします、早戸川の出合からは見えない場所にあるので
少し得をした気分で幸先が良いですね



【 踏み痕の先に炭焼き窯 】
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【 二段の滝 】
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【 井戸沢F1 】
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【 その先に堰堤が連なります 】
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左岸断崖絶壁の上部に奥野林道が見えます、他に見所は無さそうなので
右岸の小尾根を登り大平の植林地から奥野林道に上がりました
・・・植林の中には貯水槽など興味深い物も残っています



【 これも送電鉄塔 】
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【 貯水マスは堰堤工事の施設でしょうか 】
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大平の山神様にお参りして更に奥、荒沢右岸、古道の乗越を越えれば
間子小屋沢・・・ここから先が所謂古道と呼ぶべき道です




【 大山祇の神様に山遊びの許可を得て 】
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【 向かうは・・・です 】
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大平伝導径路は、平戸から越路、水沢橋、馬ノ背を経て大平、伝導へと
連なる古道の一部です、現在は大平迄奥野林道として整備されています
ルートは古道と若干の違いは有る様ですが概ね同様のルートだと
思われます
早戸川林道が出来る以前はこのルートと鳥屋鐘沢径路が鳥屋から
伝導へのルートとして一般的に使われていたと思われます



【 荒沢を越えて 】
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間子小屋沢から伝導迄は過去に一度、通しで歩いた事があります
今回はその時とは逆周り、記憶では巻いた場所は一箇所だけ
そこ以外はそんなに危ない所は無い・・・と言った印象でしたが
今回歩いてみてその印象が大きく変わってしまいました
間子小屋沢を渡渉して榛ノ木丸北東尾根鞍部までは踏み跡も
しっかりしていて危険な場所は有りません



【 間子小屋沢左岸の古道痕 】
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【 間子小屋沢 】
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【 古道痕は明瞭です 】
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しかしこの鞍部を過ぎて大杉沢を越えて行く所から様相は一変します
斜面は急峻になり道型は崩壊、軌跡にあるように三度程巻く場面も有り
前回の様には行きません、おまけに巻くのも一苦労、簡単には行きません
大杉沢の左俣を越えて榛ノ木丸下降尾根P979下の植林地を大きく回り込む
所まで来てほっと一息、しかし緊張はこの先も続きます



【 道は険しく危険が伴います 】
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魚止橋から伝導までの林道を歩いていると、そこいら中に落石が有ります
斜面も急、と言うより断崖ですね、そんな崩壊しやすい所に古道は
付けられているので何時までも道型が残っている保証はありません
道が崩れていれば撤退ですが何とかルートどおりに歩いて伝導に
辿り着きました




【 こんな歩きやすい所はほんの僅かです 】
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【 緊張感もMAX 】
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・・・この道はもう歩く事は無いかな・・・とも思います
それ程緊張を強いられる危険な道です
特に高度感に酔ってしまう様な人は・・・そうでない人も


伝導の山神様に感謝を伝えて林道に戻ります
実はこの時点でもうクタクタ、疲労困憊の状態です
このまま林道を帰ったほうが良いんじゃない??弱気の虫が鳴き始めます




【 伝導の山神に無事を感謝 】
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・・・しかしここでへこたれないのがM氏の真骨頂
よくよく考えてみれば辛いのは観光センターからの登りだけ
そう心に言い聞かせ鳥屋鐘沢径路に向かいます
案の定、たいした登りではないのに、きつい事ったらありゃしない

鳥屋鐘沢の河原に降り付いた時には両足がもう限界に近い状態ですが
ここまで来ればもう安心、油断は出来ませんが道はハイウェイです



【 辛い登りももう少し 】
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【 桂のお出迎えも恒例です 】
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【 此処まで来れば一安心 】
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経験者で無いと古道取付き箇所はとても分かり難いのですが
今回間違いない方法(踏み痕)を発見しました


壊れた堰堤の更に下の堰堤
右岸堰堤の袖からそのままの高度で前方行く手を眺めると
幹が太く樹高も高い立派な木が一本視界に入ります
     (欅でしょうか?分かりませんが)

その先にも同様な木が一本・・・(樹種は異なるみたい?)  
行く手を指し示す様に一直線に並んでいます、視線を少し下げると
その木の右側袂になんとも言えない踏み痕が続いています
周囲はガレ場ですので見方によっては道に見えないでしょうが
・・・・・確かに道です


その踏み跡を辿ると直ぐ先で土砂が流れた溝によって進路を絶たれますが
崩壊地の先に踏み痕は続きその先の小尾根に古道の痕跡が見て取れます
溝を巻き進んで対岸に渡ると踏み痕は更に濃くなり古道の道型に
自然に引き込まれているのに気付きます

・・・どうでしょうか?試してみたくはありませんか?




【 袖が抜けた堰堤を通り 】
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【 その下の堰堤を超えるとルートが見えます 】
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【 溝の前方に古道が続いています 】
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【 黒く見えるのは炭・・上方に窯 】
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疲れた足を庇いながらゆっくりと歩きます
大平伝導径路に比べたら天と地、月とすっぽんです
なんて歩きやすい道なのでしょうか



【 気も休まります 】
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鱒釣り場の橋を何食わぬ顔で・・シレッ・・と渡り林道に上がれば今日の
遊びも終了です



【 正解は此処ですよ!! 】
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六百澤の山神に報告して、さ~帰ろうか・・・と思ったら
早戸川橋の上には20人ほどがバズーカ構えてオオタカの出待ちです
M氏も双眼鏡を構えて仲間に入れて貰いましたが待つこと10分ほど
出ました・・・連写シャッター音が一斉に鳴り響き凄い事に!!
それにしても優雅でカッコいいですね・・・オオタカ

バズーカですか?・・・仕入ましょうか?・・・・・冗談です




今回2本の径路を繋げて歩きましたが
大平伝導径路の大杉沢から伝導区間はもう利用価値は無いと思います
残念ですが・・・

しかし鐘沢の径路については道もしっかりとしていて歩き易く
まだまだ利用価値が大きいと思います、これからも歩く事があるでしょう

古道、径路歩きは普通の山歩きに比べると足の負担が大きいですね
緊張感も有ります、冷や汗も出ます、何より判断力を問われます
・・・それ故面白い・・・古い道が消えるのは寂しいです




【 今日のコース 】
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