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【 丹澤の山神と石仏・6 】 世附山神峠の山神 [丹沢の山神と石仏]


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世附山神峠の山神様の台座に十六弁菊花紋が彫られているのは広く
知られています
しかしその由縁は様々な憶測を呼ぶ所でも有り、はっきりとした所は
分かりません

菊花紋は様々に図案化されて種類も豊富です
因みに現在の皇室の御紋は「十六八重表菊」ですが
正式に決められたのは明治以降の事だそうです、その辺り興味のある方は
WiKiで見ていただければと思います

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【 2011年12月には既にこの状態でした 】 
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【 十六八重表菊 】
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【 十六弁菊花紋 】 
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話は「十六弁菊花紋」に戻ります
ネットで色々とこの紋について調べていると面白いサイトがHITしました
木地師について詳しいサイトですが

1)木地屋の里・・・君ヶ畑/蛭谷
2)鈴鹿の流れ星9(木地師の里、滋賀県東近江市蛭谷から君ヶ畑を巡る)



昔、全国を放浪して生業をしていた木地師を「筒井公文所」と呼ばれる
組織が管理していた、そこは木地師発祥の地で
これら木地師の原籍は滋賀県愛知郡東小椋村大字蛭ケ谷、君ヶ畑と
されているそうです(現在の滋賀県東近江市)


古くは丹沢でも木地師が山に入り小屋掛けして生産活動を行って
いた様ですが、そう言った人達も蛭ケ谷、君ヶ畑の出身者や
その系譜を引き継ぐ人達だと思われます
更に木地師は「日本全国入山勝手次第」の御綸旨を持って
所有権を持たない山でも「八合目以上の木は切ってよい」
とされていてそうです
注目すべきは「日本全国入山勝手次第」の御綸旨です
木札には「十六弁菊花紋」その下に「筒井公文所」もしくは「公文所」
と書かれているのがわかります



・・・ここからは状況証拠だけ、M氏の単なる想像と妄想です・・・

世附山神峠の山神様ですが、木地師の集団と何か関係があるのではないかと
考えられないでしょうか?
山神様の台座の「十六弁菊花紋」は「日本全国入山勝手次第」の御綸旨を
現したものではないか?  そう思えてなりません
不老山の東、843ピークは「六郎小屋山」と呼ばれています
六郎→轆轤(ろくろ・木を削る為に回転させる機械)と考えるとこの周辺
にはかなり木地師が入っていたのではないでしょうか



先ほど話の中に出て来た「筒井公文所」ですが、運営していたのは
筒井八幡宮(現在の筒井神社)の神主。そして、現在の筒井神社の隣に
ある、帰雲庵(臨済宗永源寺派)の住職だったそうです

臨済宗永源寺は永源寺派大本山で、木地師との繋がりも
深そうですね


蛭谷・・・蛭ヶ岳 でしょうか

この辺の推論は「山の神の民族と信仰・丹沢・桂・足柄」
P110~111でものべられていますが


・・・おや?永源寺ですか・・・
なんかどこかで聞いた事がある響きですね
なんとなく「清源寺」と響きが似ていませんか?

因みに、永源寺の紋章も「十六弁菊花紋」です


木地師には小椋・大蔵性が多いそうです
秦野の大倉も何か関係が有るのですかね?

大山独楽で有名な大山の木地師も少なからず関係が有ると
言われていますが、こちらは確証がなく不明だそうです



・・・なんとも奥が深い木地師の歴史です




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