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20151004 赤沢径路 [古道探索]



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三ヶ瀬歩道(道志歩道)は中川上ノ原から二本杉峠を経て地蔵平へ、その先は
地蔵沢右岸径路が赤沢―バケモノ沢出合に続く

この二本の径路が一体であるのはほぼ間違いの無い所だと考えている(確証は無い)
では、その先は? と問われれば「城ヶ尾峠を越えて道志に至る」筈だ
地図に載っていない道を探し、そして歩く

・・・こんな山遊びが有っても良いんじゃないかな





今回も水晶橋から

よくよく考えてみると、僕の住む横浜からだと水晶橋迄、道志みち経由でおよそ90KM
246経由で中川まで行くのと距離的に殆ど変わりは無い
ならば信号が少なく、快適な道志みちを利用するほうが時間的に有利だし渋滞も少ない
水晶橋まで車で入れば相甲国境尾根まで一時間弱、日が短くなるこれからの季節に
明るい時間を最大限生かせる入山地である
幸い、我が愛車は水晶橋までの悪路を苦も無くこなしてくれる頼もしい奴だ
今日も大勢のキャンパー達を尻目に悪路を登る



【 秋の味覚 】
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【 山栗は生で食べても美味い!!・・って小さい頃言われたんだが 】
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【 食べられない事はないけれど・・・ 】
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【 ここから侵入 】
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【 荷揚げのヘリに脅かされた 】
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水晶橋からは毎回同じコースは如何なものか、少しは変化をつけて国境尾根に上がる
登山道整備の資材を荷揚げするヘリコプターのホバリングの爆音に驚かされながら
大界木山到着、ここから南に延びる尾根を一気に下って赤沢、バケモノ沢出合に
一気に下降しようって言う算段である

1150M付近からの下降で進路の特定が難しい以外は特段厭らしい所は無い
1000M附近は尾根も広がって雰囲気もいい所、すぐ下には奥野歩道が横断していて
何かしらの人の匂いが漂う興味ある空間だ



【 奥野歩道の上部 】
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【 奥野歩道と交差 】
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周囲を少し散策し、戻って奥野歩道交差地点からバケモノ沢方面を点検する
笹が煩わしいが、踏み痕は明快、徒渉部の先に径路を確認してから戻ります

更に戻って反対側、赤沢方向を点検、当時の指導標や、炭焼き窯を確かめながら
径路を辿ります、こちらも藪化して歩き難く閉口するが
赤沢の枝沢まで来た所で、滑床の景観と何やら怪しい雰囲気に誘われて方針転換
再び笹薮を戻るのは止め、枝沢を降りる事にした、これが正解
特に危険な場所も無く、滝場も一箇所だけの降りだ
降りながら、何かわからないが人の気配を感じるのは何故だろうか?



【 バケモノ澤 】
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【 指導票 】
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【 昭和64年製 】
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【 滑を降る 】
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【 色々な物が落ちている 】
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【 右岸、踏み跡らしき痕を辿る 】
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そんな不思議な感覚も、赤沢出合まで降りて来たら納得だ
枝沢右岸の踏み跡から赤沢左岸の河岸段丘上に踏み入ると瀬戸物の破片が散乱している
周囲を確認しながら上流に進んで行くと炭焼窯が中央に残っている

思った通りだった、赤沢の上流部はかなり古くから人が立ち入って活動していたのだ
このまま上流部へと進んで行きたい所だが、確認しなければならない事が有るので
下流へ降る



【 段丘上に残っている茶碗 】
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【 炭焼き窯 】
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左岸の河岸段丘上に残るはっきりとした踏み跡を辿り下って行くと
下流に位置する5M程の滝を容易に巻き降りる事が出来た
やはりこの踏み跡は赤沢を行き来する径路に間違い無さそうだ



【 はっきりと残る径路 】
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【 滝場を眺めて降る 】
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【 左岸の高みに径路が残る 】
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【 水瓶?酒瓶? 】
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【 踏み跡? 】
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右岸にカツラの古木を眺めながら(登りだと見つけ難いが降りだと見付けやすい)
更に降ってバケモノ沢の出合
前回はここで探索終了したが今回は更に下流に降って地蔵沢右岸径路の始点(終点)
を見付けたいと思う




【 すっかりお馴染みのカツラの古木 】
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【 経路上に残る炭焼き窯、焼かれる筈の木がそのまま残る 】
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【 倒木が塞ぐ 】
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河岸段丘上の踏み跡を、右岸、左岸と乗り換えながら降って行くと前回踏み跡を
失ったガレ場のすぐ下に辿り着く、やや上流部に移動して地形図上、S字に蛇行する
地蔵沢の右岸段丘部に石積みと段差を発見 ・・・【トップ写真】
はっきりとした踏み跡が残るが、下流部に辿るにつれ崩壊が激しくなる
かろうじて残る段差を頼りに下流側にトラバースして行くとその先には
前回辿った地蔵沢右岸径路の踏み跡がはっきりと確認できた

やはり径路はガレ場(径路消失の場所)から一気に沢に降りずに
そのまま水平にトラバースしてなだらかに沢に降りていたのだ
そしてその先、径路は地蔵沢、赤沢の河岸段丘を縦断するのである


バケモノ沢を辿った事はないが、多分、赤沢の径路同様、地蔵沢右岸径路の
延長線上に径路が続いているのではないか?と考えられるが如何だろうか?
バケモノ沢を歩かれた方、どうでしょうか?

地蔵沢右岸径路の始点(終点)を確認できたので次なる課題に取り掛かります
それは、赤沢の径路は何処に続いているのか?

普通に考えれば、奥野歩道までは辿れる筈であるが、問題はその先だ



ちなみに、前から不思議に思っていた事なのだが。「奥野歩道」と呼ばれる径路は
何で「奥野歩道」と言うネーミングなのでしょうか?
奥野沢や奥野山がある訳でもなく、まさか奥野さんが作ったなんて事は問題外だし
モロクボ径路やオバケ沢径路、西丹沢の径路や歩道は沢由来のネーミングが多数だ
そもそも本来は単なる山仕事の歩道の筈だし・・・


以外に真相は、ただの・・・「おくの歩道」だったりするんじゃないかな


 「あの歩道使って城ヶ尾峠までいがねが~・・?」
「あの歩道って何処の歩道だっぺした?」
「地蔵沢の先、赤沢のおくの歩道だっぺ~!!」・・・・的な

かくして
「赤沢のおくの歩道」→「おくの歩道」→「奥野歩道」

真相をご存知の方宜しくお願いします




閑話休題

再び赤沢の河岸段丘を右に左に乗り換えて上流部へ向かいます
あちこちに残る炭焼窯跡を眺めながらのんびりと歩いて行くのはなんとも良い一時です
周りの景色は穏やかだし、水音が心地よいし、涼しい風が通り抜けて行きます
こんな時間が至福の時って言うんですかね

そして先ほど下降を開始した枝沢出合から再び遡行開始です

上流部960M附近で奥野歩道と交差します
そこまでは踏み跡らしい痕跡が続いていました
奥野歩道との交差地点には朽ちた指道標と階段が横たわっています
この道標、意外と新しい?昭和64年製です
そこからやや上上流部左岸高みに炭焼き窯が残っています
やはり奥野歩道も赤沢径路も炭焼きの道なんですね




【 奧野歩道交差部に残る石積み・・・なんのため? 】
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【 炭焼き窯 】
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【 指導票 】
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【 朽ちた径路 】
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【 赤澤、奧野歩道交差部先、左岸高みに残る炭焼き窯 】
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実は下の二股で右に行くか左に行くか迷ったんですが本流らしき右を選択しました
城ヶ尾峠に直接登るには左の方が良さそうでしたが、迷ったんですが
又次の機会も有る事だし、右から攻める事にしました



結局、奥野歩道との交差地点から登って行くと小滝が一箇所
源流部は傾斜は急だが四足で登れる範囲藪コギも無く国境尾根に詰め上げました

奥野歩道と交差地点から先は、降りに使うのは無理があるので、きっと違うルートが
あると思います
多分下の二俣、左の右辺り、若しくは界尾根が怪しそうだぞ・・・
ひょっとすると、城ヶ尾峠からのトラバース部分に合流ってのも有り得そうだな
とも考えています



【 奥に進みます 】
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【 赤い色はなんの色? 】
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【 源頭部 】
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赤沢は、沢屋さんが遡行するような荒々しい滝場が続く沢ではない
それ故にそこを人々は移動の手段に使ったのではないか
藪を掻き分けて歩かなければならない尾根道よりも断然快適な道だと思う
生活と密着する仕事の沢とでも言うのだろうか、痕跡も多く残っている

しかしその痕跡は、水線を歩いていたのでは見つかりません
周囲を隈なく眺めて、段丘上や斜面に上り、気配を感じ取りながら歩く
バケモノ沢、水晶沢、セギノ沢周辺も含めて
この山域はそう言った楽しみがわかる人のパラダイスですね!!

・・・・という訳でまたまた課題が残った調査でした・・・・



【 紅葉はこれからですね 】
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7:00から歩いて、水晶橋に戻ったのが13:30(休憩なし)
これなら渋滞に巻き込まれずに帰れそうです
これぐらいの山遊びが自分にはベスト



【 今日のコース 】
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