20111211世附森林軌道 [丹澤探索]
昭和9年から昭和38年にかけて約30年間、
木材の搬出や物資の運搬、人間の移動に使われていたであろう「世附森林軌道」
浅瀬から浅瀬橋で分岐して大又沢沿い、地蔵平に向かう「大又沢線」
世附川沿い、広河原を経由して水ノ木、菰釣橋方面に向かう「金山線」
丹沢を歩く先輩方のHPには今に残る森林軌道の痕跡が数多くアップされていて興味深い
僕がいつも参考にさせてもらっている「◯福さん」のHP「丹沢を探る 15」の記事中写真
広河原のスイッチバック遺構には特に衝撃を受けた
僕が生まれた頃に廃線になった軌道の遺構がくっきりと残されている
旧版地図にその姿を遺すスイッチバック遺構をこの目で確かめたくて世附を歩く事にした
浅瀬のゲートから歩き始める・・・6:56・・
ゲート自体は新設されているがその先に続く林道と河原は昨年9月の豪雨の爪痕が残る
程無く浅瀬橋、橋を渡った左側にある「馬頭観世音」の石碑にお参りして橋の下を覗き込むと
目につくのが森林軌道の橋の橋脚基礎部分と思われる構造物
今まで何気なく通り過ぎていた所も視点を変えてみると、今まで見えなかった物が見えて来る
林道の補修も行なわれている様だがその崩壊の規模が大きく全体的には進んでいない
夕滝の様子も雰囲気が以前とは変化しているようだ、
優しい優雅な流れから何か荒々しくなった感じというのだろうか
此処から先の林道は手付かずの状態で荒れ放題、足元に注意して慎重に歩いて行く
芦沢橋で世附川を左岸から右岸へと渡ると壊れた欄干の先に橋脚基礎
城の石垣にも見える立派な石積み、
豪雨の濁流にも崩れなかったのは凄いと思う
背後には橋脚から続く石積みの盛土が続いている
芦沢橋を過ぎ、少し歩くと山抜けした崩壊地が2ヶ所、
最初の崩壊地
こんな崩壊場所ではあるが、人は歩いている様で踏み跡もある
試しに踏み後を追うが朝の冷え込みのお陰で随分凍結している
足を滑らすと滑り台に乗って川床まで一気に行ってしまう、ただでは済みそうも無いので
高巻いて行くことにする、焦ることはない、幸い左斜面は植林地で仕事道もあり
苦労なく巻くことが出来る
山抜け上部から
湯の沢橋脇の遺構
2つ目の山抜けを高巻いて降りると、「山神沢悪沢取水口入口」の白看板
植林の先吊り橋と、左岸には「三保山荘」が見える、橋を渡って寄り道
チョット怪しい匂いのする吊り橋をドキドキしながら渡っていくと三保山荘の廃屋
周囲を観察して吊り橋を戻る、踏み板が朝霜で滑ってかなり冷や冷や!!
吊っているワイヤはサビサビ出し、おまけにこんな感じ
山百合橋の橋脚下、軌道橋の基礎をそのまま利用したのであろうか??
山百合橋で再び左岸に渡り暫く歩くと「広河原橋」ここからが今日のハイライト
まずは橋脚部分の観察、
あれかな??
かなり立派な橋脚だ
対岸から全体像を見るため東電監視路に入り吊り橋を渡る
更に土沢を、文字通り「丸太の一本橋」で渡り
対岸から観察する、河原に降りるポイントを探すが危なかしくて今回はパス
対岸、河床の2M位の高さに不自然な水平なラインが見える
ここからはよく見えないが、何か?有るのは間違いない!!
対岸の観察を終え来た道を引き返す、植林の中にはかなりはっきりとした径路も有り
旧版地形図に載っていた旧経路?だろうか?気になるが次への課題とし吊り橋を渡り
斜面を登る、林道に戻り「広河原橋」手前から河原に向かって下って行く
目当てを付けた場所にあったのは写真のような石積みと並行する径路、
ここに軌道が通っていたのは確かだろう
まさにこの場所はS-OKさんの「誰も知らない丹沢」のあの場所である
周囲を探索し、石積みの痕跡やスイッチバックの軌跡を追い周囲を歩きまわる
更に石積みなどの痕跡を発見することは出来たが
「◯福さん」のHPのあの写真は一体何処からのアングルだったのか探してみたが
イメージが掴めないまま時間は過ぎていく
帰りの時間を考えると探索はこのへんで時間切れだ、・・・また来なければならないな!!
そう考えながら林道を山神沢に向かう
今日は実はもう一つ課題があった、それは林道沿い、山神沢付近にある「鎌田鉱山」跡
坑口はしっかりと蓋がされ中には入ることはできないようだが、その蓋を見たい!!
そう思い山神沢周辺を探すが土砂や落ち葉に埋もれてしまったのだろうか?坑口は発見出来なかった
残念だが仕方ない・・・11:30・・
ここから山神様を目指して沢を遡行するが、しかし沢の荒れように閉口する
途中から左岸尾根に逃げ急斜面を登る、左側にトラバースしていくと鞍部、山神峠
いつ倒れてもおかしくない祠の中にひっそりと佇んでいる
山神様に手を合わせ、椿丸への稜線をたどる
溜息が出るほどの光景である
椿丸の先からカヤトを藪漕ぎすると法行沢林道・・13:30・・
荒れた林道だが歩くのには支障はない、単調な林道歩きも、尾根の取り付きや
沢への下降点なんかを探しながら歩けば時間もあっという間・・ではないが色々と勉強になる
やはりVを歩くた為の基本は登山道と林道、僕はいつもそう思っている
大又沢沿いのこんな石積みも森林軌道のものかな?ナンテ想像しながら歩くのは
とても楽しい一時だ!!・・・15:10・・浅瀬到着
スイッチバックの考察
旧版地形図と現地の調査では森林軌道は現在の河床の高さの少し上辺りを辿って来ているようだ
広河原の土沢出合いの手前でスイッチバックして広河原橋まで傾斜を登り再びスイッチバック
そこから現在の林道を辿って水ノ木方面へ、
そんな感じだと思うが、もう一度しっかりと確かめたい、
近々再び訪れようが、その時は、旧経路の探索もしなければならないな!!
今日のコース
2011-12-17 14:25
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コメント(7)
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本日、お疲れさまでした。
このことでしたか~
読み応えのある記事ですね!カッコイイ 一文もあったりして・・・
続きが楽しみです。
by はっぴー (2011-12-18 16:59)
はっぴーさん
早速来てくれたんですね、有難う御座います
お疲れ様でした
カッコイイ 一文??どれかなー
続編は僕の記事より相方の方を期待していて下さい
そう伝えておきます!!
by MASAHIKO (2011-12-18 19:07)
呼びましたか?
昨年の“大栃”騒ぎ以来1年ぶりの迷コンビ復活なるか。
今回は完全にサブですのでよろしくご指導ください。
by イガイガ (2011-12-20 11:41)
MASAHIKO さん
「◯福さん」に、この記事を紹介してしまいましたよん(笑)
お返事?
もちろんいただきましたー
by はっぴー (2011-12-20 14:41)
イガイガさん
・サブ・と言いながら何処かに爆弾仕掛けているんじゃないですか??
あ~怖~!!
いつもながら緊張感のある探索になりそうです・・(;^_^A アセアセ・・・
by MASAHIKO (2011-12-20 18:48)
はっぴーさん
何とも稚拙な当ブログ、紹介しちゃったんですか・・(*゚o゚*)~゚ ボー
こっ恥ずかしい限りです!!
薄っぺらな所がバレちゃうじゃないですか??
僕は「◯福さん」に面識は有りませんが、
「いつもお世話になっています」と御伝えて戴ければ今後の励みとなります
・・しかし・・はっぴーさんの人脈は裾野が広い富士山の様ですね!!
by MASAHIKO (2011-12-20 19:02)
「MASAHIKO さんは、また行かれるそうです。
きっとヒントなしで、発見できるでしょう。」
とお伝えしてありますので、また訪問されると思います。
ヒント、give up されたら教えて差し上げますね (^^)
by はっぴー (2011-12-20 22:16)